オーリンズ パート7

モニターをみたら10位でも$400くらい貰えることが分かった。Chopする話も出たが、かたくなに拒否する2人がいた。「自分が1位になるんだからチョップは嫌だ」とあたかも勝つことが決まっているような口ぶりだった。一人は、スキンヘッドのブッチャーでその見た目からは想像出来ない舌足らずなしゃべり方をする。もう一人はターミネーター2の適役の警官みたいな奴だった。チョップにすれば4位に相当するくらいの額が貰えるのだから、それを拒否するとは、自分は4位以上になるという自信の表れである。ファイナル・テーブルが始まる時点で、ブッチャーはチップリーダーだが、警官は真ん中くらいである。しかし、警官は、残り3テーブルぐらいの時に断トツ・チップリーダーだったので、かなりのやり手な事は推測できた。
最初は、やはり警官主導でプレーが進んでいった。彼は、いままで見たこともないくらいアグレッシブなプレーをする。連続All-inでどんどんブラインドとアンティをスティールしていった。残り8人くらいの時には、見事にチップ・リーダーになっていた。そこまでで自分は、下から3番目くらいのチップ量になっていた。
このままでは、アンティとブラインドに食われてしまうと思っていた時に大きな勝負がやってきた。自分は、SBで88がきた。一番ショートスタックのおじさんが、All-in、常連っぽい陽気なおじさんJJが、更にレイズで、ボタンのブッチャーがAll-in。ブッチャーもJJもそれなりのハンドを持っているとは思ったが、これを逃したら次のチャンスはないかもしれないと考え、自分もAll-in。JJは迷った挙句、コール。テーブルも周りの観客も一気に盛り上がった。チップ量は、ブッチャー>JJ>自分>おっちゃん。みんな、カードを開くとブッチャーAJ、JJは99、おっちゃんJ7。なんとフロップは、10−8−2で、セット。ターンは4、リバーはなんと”J”。メインポットは、自分がとり4倍増。JJもかなりのチップを持っていたので、ブッチャもかなりのサイドポットをゲット。自分はリバーに助けられたのに、ブッチャーはJJに「99でAll-inするか?」とからかったら、JJは「Phil Hellmuthのウィニング・ハンドだ。」と返した。そこで怯まないのはさすがブッチャー、「何年前の話をしているんだよ、昔話だ。」と切り捨てた。
この大勝負に勝ち、まだまだいけそうなチップ量になった。この時点で残り6人。

(パート8に続く)

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